クルドのお金を見つけた話 / クルド人ってどんな人達?

ヨルダン:街で見つけたクルドのお金 中東

こんにちわ。今日もどこかをフラフラと旅しております、AJ (nobu)です。

今回はちょっと真面目にクルドのお話。

もともとは、ヨルダンでクルディスタンの硬貨を見つけた時に書こうと思ってた記事ですね。

クルド人問題とかって、たまにニュースで耳にしたりするけど、改めてクルド人の歴史や現状をまとめて見ようと思いました。

AJ(nobu)
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国家というのも、考え出すと奥深いですね。

トルコ、イラク、イラン、シリアへの旅行を考えているあなた、この記事をよめば、あなたの旅も深まること間違いなし!

旅で出会った クルドのお金

中東を旅してみると、誰しもが肌で感じることがあるのがクルド人のことだと思います。

AJ(nobu)
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実際、僕も、トルコ・イランでクルド人の人たちに出会いました。

滞在していたヨルダンの、たまたま入った雑貨店(またの名をガラクタ屋)で面白いものを見つけました。

ヨルダン:街で見つけたクルドのお金

サイズの大きい硬貨でした。

どこのお金だろうと、裏側を見てみると・・・

ヨルダン:街で見つけたクルドのお金2

Kurdistane、クルディスタンと書いてありました。

クルド人は国家を持てていないことは知っていたので、硬貨があるとは驚きでした。国がないのに通貨があるとは、ちょっと考えにくいですものね。

ちょっと調べた感じだと、イラク内のクルド人自治区で、記念硬貨として少量生産されたもののようです。価値としてはイラク・ディナールと1対1のレートで固定されているみたい。とはいえ、クルド人にとっては、それ以上に価値のあるものかもしれませんね。

クルド人 クルディスタン 基礎知識

国旗:クルドの旗(クルディスタン)

ということで、改めてクルド人問題についてお勉強してみましょう。

クルド人はトルコやイラクなど中東地域に広く暮らしている民族で、国家を持たない民族としては世界最大の規模の民族です。その人口は3500万人にも及ぶとされています。

ちなみに3500万というと、世界の国を人口順に並べたら40位くらいにランクインするほどです。

AJ(nobu)
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こうしてみると、かなりの規模の民族ですね。

宗教的には基本的にはイスラム教スンニ派になります。イスラム教に2つある代表的な宗派のうち、多数派の方ですね。ただ、ざまざまな地域に住んでいるため、土地によってはキリスト教のクルド人の人たちもいたりするそうです。

歴史

もともとはペルシャ系の山岳民族として暮らしていた人達だそうです。なのでクルド語もペルシャ系の言葉みたいですね。

中東はペルシャ系・トルコ系・アラブ系の民族が入り乱れていて複雑ですよね。中東の歴史はこの3勢力の覇権争いの歴史といってもいいでしょう。彼らクルド人たちは、そんな3勢力のちょうど真ん中に暮らしていたため、それらの勢力の領土争いに常に巻き込まれて来ました。

最終的にオスマン・トルコ領として近代を迎えたクルド人でしたが、第一次世界大戦後に悲劇が起こります。敗戦したオスマン・トルコが列強によって解体された時、その領土がフランス領シリアとイギリス領メソポタミア(イラク)に割譲されたため、クルド人が二手に分かれてしまったのです。

AJ(nobu)
AJ(nobu)

また、イギリス(近代)の悪いとこ出てるわ〜、と思ってしまうが、一応イギリスは1920年の次点でクルド人国家を構想していたらしいが、トルコに拒否されたみたい。。。

そもそもが山岳民族だったため、ナショナリズム的な意識が低かったのかもしれません。1920年代の時点でもう少しだけ民族や国家的なまとまりがあったのなら、彼らの運命は変わっていたかもしれませんね。

その後、世界的なナショナリズムの高まりに併せて、クルド人もまとまりを見せ始めます。イラン領内でソ連の傀儡的な政権ができたりもしましたが、1〜2年の短命なものに終わっています。

クルド人は、全体として大きな勢力ですが、各国の中では少数派。なかなか良い扱いはされてこず、今日に至るということです。

現代

と、ここまでクルド人の歴史をさっと見てきました。なんとなく、いつの日か彼らに主権国家を持たせてあげたい気もします。しかし、21世紀の世の中、そう簡単に国が新しく出来たりはしないものです。

21世紀生まれのトルコ人やイラク人からしてみたら、自分の国から、急に新しい国が独立するなんて、なかなか想像出来ないし、認められるものではないですよね。

AJ(nobu)
AJ(nobu)

日本で考えたら、急に北海道が独立!みたいなもんだもんね。

当然、各国には独立を目標とするクルド人組織があったりして、一部は過激化したりもしているようです。トルコの東には、僕もわりと長く滞在してましたが、過激派対策の検問所がけっこうあったのを覚えています。

神官さま
神官さま

こうなってくると、もう何が正義なんだか、どんどんわからなくなってきますね。

その現状は各国によって異なっています。イラクでは(フセイン政権がイラク戦争に負けたこともあり)北部に自治領ができていたり、トルコでは左派と結びついて議会の約10%を獲得するに至ったりしています。混乱の渦中にあるシリアでも、勢力が拡大しているんだとか。

AJ(nobu)
AJ(nobu)

う〜ん、どれもこれもきな臭い、、、気がしますね

おわり

ということで、クルド人問題をお勉強でした。

改めて、地続きの国は大変だなぁと感じますね。島国で、単一民族国家(一応)って、シンプルだけどとてつもないラッキーなこと何でしょうね、我が国は。

クルド人の大変な立場も理解できますが、結局、この問題は、その土地に住んでいる当事者以外が、口を出して良いもんでも無いような気もします。

AJ(nobu)
AJ(nobu)

結局、傍観なのかいな。とは思いますが。。。

まあ旅人の基礎知識として、クルド人というものについて少しは知っておきましょう。

どの国でも、旅であったクルド人たちは、みんな自分たちのことを「クルド人だ」って自信ありげに言うんですよね。

最後に、イラン西部の東クルディスタン、ケルマンシャーという街で食べたクルド料理の写真がこちらです。

ケルマンシャー:クルド人料理

ということで、今回は中東を旅するのなら知っておきたいクルド人問題をちょっと真面目にお勉強でした。

それではまた次回。

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